円高論者 VS 円安論者 I

ペットチャート 週間推移
& 途中経過
通貨別 3月4日 3月9日
事前予想 12:00現在  状況判断
DOL/YEN     116.85 買い  ⇒ 117.35 売りclose 様子見
EUR/DOL 1.3192 売り 1.3145   売り弱め
AUD/USD 0.7818 売り 0.7788   売り弱め
NZD/USD 0.6881 売り 0.6874   売り継続
GBP/USD 1.9435 売り 1.9298   売り弱め
DOL/CAN 1.1773 売り 1.1798   売り継続
DOL/CHF 1.2166 買い 1.2274 売りclose 様子見

●今春に月刊誌宝島において掲載された「いまどき、円安を論じる人たち」の続編である。 3〜4ヶ月もすると話題に新鮮味がなくなる程、為替の変化の早さに驚かされる。
今回は円高も含めて、少々アレンジしながらのコラムになります。
1970年代のスミソニアンでドル円が360円から308円の固定相場に移行してから、円高局面の到来が誕生したわけであるが、当時は日銀の管理下のもとに本格的な為替市場がスタートしたため、外銀と邦銀との規制も半端ではなかったぐらい厳しいものであった。今回の人民元の切り上げとバスケット通貨制度の導入は、当時の日米経済と米中経済では雲泥の差があり、日本円の切り上げと比較すること自体に無理が生じることは承知であるが、それを例にあげる無責任な評論家やアナリストも多いことも事実である。
日本でも当初は為替のディーラーと言う存在よりも、資金運用・調達ばかりに集中しており、為替の売買は片手間と言っても過言ではなかった。
外銀は為替の顧客など皆無の状態であり、精々輸出入の為替のカバーに徹していた記憶がある。
邦銀は当時の高度成長の恩恵を受けて、輸出入企業のカバー取引だけでも充分に利益が計上できた時代であった。
何しろ1ドル1円の手数料がもらえた時代ですから、投機的な為替売買は不要と言う方程式がなりたつのです。 
輸出入が同時に舞い込むと、伝票処理だけで百万ドルの取引で2百万円の利益となるのですから、笑いが止まらなかったはずです。

★要は為替のディーリングするよりもカバーに専念した方がよき時代であったのです。ですから、公認の為替銀行のメリットは絶大であったし、周りを取り巻く為替ブローカーも鼻血がでるほどの盛況ぶりであったのは言うまでもありません。その恩恵を受けたディーラもブローカーも多かったが、年齢的には金融機関では40代後半から60歳くらいまでのディーラーでもあり、ブローカーではもう少し若い世代の40歳前後からとなるのでしょうが、今じゃ見る影もないほどの引き締めと統廃合ですね。かっての名のあるディーラー達も定年退職の時代、円高の余韻は抜け切れていない世代ですが、つくづく為替の難しさを語っているのは、昔のディーラー達と言うことになりますかね。

▲よく言われるのが円高時代には死ぬほど儲けたでしょうとか、今の団塊の世代は円高時代の産物、円高しか知らない世代などと好き勝手に意見もありますが、ある意味では的を射ていると言えます。当時は日銀との葛藤に打ち勝つことも必要であり、日銀の介入の恐怖に晒された時も数え切れないほどあったのです。それが5円〜10円の乱高下があたりまえで、市場閉鎖などもしばしば見られた時でもあり、過去のレートの推移を見ているだけでは実体は判らないものです。その影響が尾を引いているのか筆者も含めて臆病にもなりがちな年代は50歳代なのかもしれませんが、それだけ手に汗握る局面も多く、喜びよりも嘆いた時期しか覚えていないものですが、あれだけ仕事にも遊びにも没頭した時代はなかったですね。・・・・・・・・・・・・

確かに年代別に為替ディーラーの質も変化していることも事実ですし、当時はテクニカル分析など存在しないし、また誰もが知らなかったはずです。 PCもなければインターネットもない時代では無用のものでありましたが、次第に手持ち無沙汰の戦力にならない若手ディーラーがテクニカル分析に走り始め、ポジションは持たないけれども理論が先行する時代が訪れたわけです。何時までたってもテクニカル分析を認めなくないのが団塊の世代とも言えるのでしょうが、ファンダメンタル分析でも解決できないのも為替相場の実体ともいえます。 だから素人にも勝ち目もあるし、為替のプロでも大儲けできないのが実情です。講釈だけでは利益はついてきませんが、おそらく何年経っても平常心で取り組めないのが為替相場の真髄であり、達成感の喜びと挫折が背中あわせであることが為替の面白さと言えるのでしょう。
ポジションがないときほど予測が当たるのはプレッシャーが皆無であり、一歩も2歩も下がった上での見解が的を得ているのかもしれませんが、為替と言う単純な売買を複雑怪奇な売買に変化させるのも人間の弱さと欲が生み出すものです。
外国為替証拠金為替の誕生以来円安主導のセールスも激化し、その上ペイオフ解禁ともなれば自然と円安思考が主流になっているのも時代の流れでしょうが、
何故円高論者が円安論者になれないのか、逆に円安論者が円高論者になれないのかを検証してみることにしたい。
勿論、ご批判があることは判っているが、自分勝手な言い分が時には必要ですので、ご容赦ください。 次号に続く

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円高論者 VS 円安論者 U

為替変動要因とリスクの考え方。

外国為替証拠金の誕生によって、一般の方にも円高及び円安の理論が、理解されたにもかかわらず、痛い目に遭遇している方が多く見られます。未熟な投資家が誕生していることも事実ですが、未熟な業者の口車に乗り、儲け話ばかりが先行して、真のリスクが把握できない状態でスタートする方も見受けられます。気軽に売買できる状態であれば、現段階の円高・円安にしても年間変動率はたったの10%前後であり、株式市場と比較してもリスクは限定的といえる。
為替とは理論値だけでは解決できない要素が余りにも多く、また突発的な要因が為替の相場感を失わせる事にも繋がり、最終的にはギャンブル的な商品として認知されることが多い。
1円、2円の変動でも大騒ぎするのが為替の世界であり、次の日の新聞に大幅円高、又は円安と報道されれば、必然的に様々な議論が表面化するが、実質的な変動率としては大騒ぎすることでもない。
株の世界において、日中に
12円の上げ下げでは話題にも上らない。しかし、本質的なリスクは比較にならないほど株式市場にある。100円単位の低位株でさえ、日々の変動幅も1円や2円は年がら年中であり、510円以上の変動もある。または株が0円なるリスクを考えると為替のリスクは微々たるものとなる。

実際の為替と株の取引例をあげるとリスクの差は歴然としている。
1ドル110円の為替100,000ドル\11,000,000相当)は持つことは出来るが、110円の株を100,000持つことは出来ますか?
投資金額が少なければ、仮に、株が10円以上下げても、平然としていられるのは、長期保有すればいつかは戻る的な発想があるからであり、希望的感覚でしか運用ができないことになる。結局は塩漬け覚悟の株保有となるが、10円の下げは耐えられても30円〜40円以上の下げには耐えられず、先行きはゼロの可能性も考えるとリスクの許容範囲は越えてしまうことが多い。
株の世界はゼロになることも想定しなければならないが、為替の世界では、流動性のある通貨主体の取引に限るが、ゼロの可能性は皆無であり、10%前後のリスクだけで終る公算が高いといえる。リスク限定の投資対象としては株よりは為替と言う図式になる。株は待つことにより価格が短期間でも2倍、3倍になる可能性はあるが、為替は外貨を保有するだけでは倍になる可能性も低いし、高金利通貨の上手な運用でも10年以上はかかる計算になる。

本来は金利・貿易収支・財政収支・将来の経済見通しなどで為替のアンバランスを解消するための為替変動であるが、投機筋の出没と世界経済を揺るがす利権戦争などにより、急劇に相場を歪めさせることが円高要因となり、そして円安要因ともなる。

以上のように為替の変動の定義づけは簡単であるが、解読するには豊富な経験則が必要になる、単に儲け話の本やテクニカル分析に順じた方法論では壁にぶつかることは必至であり、経験則のない過去のシナリオでは通用しないのが為替の世界でもある。演出家にはなれないが脚本家たるべき素養が要求される。

円高・円安要因の基礎的な概念は以下のようなものがあるが、取り方によっては論理が逆転することもしばしばあるし、常にニュースは過去の存在であることを認識しなければならない。そのためにもすばやいシナリオ作りが必要であり、勝敗の分岐点とも言える。

1)お金は、金利の低い国から高い国に流れる、超低金利の日本には円高理論は通用しない。→円安。 金利上昇時の反動は→超円高も

2)最近の変動要因 テロによる一時的な自国通貨安。 原油価格高騰による円安。 →日米欧の消費事情を比較すると、端的に円安とはいえない。異常な上昇は米ドル安と   なり円高へ。
3)債権(国債)の利回り高い国ほど海外からの投資資金を必要とするが、カントリーリスクの少ない国の債券購入による米ドル高が本命となる。→円安。米財政収支の悪化により、長期債利回りの限界もあり、日本国債との格差縮小による円高も。

3)貿易黒字が多い国、または増えつつある国の通貨は貿易不均衡の是正による通貨高を余儀なくされる。→円高であるが、日銀介入操作により円安も

4)有事の米ドル買いはまだ生きている。世界の基軸通貨としての信頼性は落ちてはいるけれども、最終的にはリスク回避のために米ドルへのシフト→円安。米財政の収支悪化が予想され円高へ。
  

5)原油高(輸入増)による円安は必然であるが、輸出増があって、はじめて輸入が増える構造では、必ずしも円安とは言いがたいが、物価上昇ともなれば→円安。インフレ懸念となれば金利上昇による円高。

6)アメリカ主導の為替政策、米経済の悪化が顕著になれば、景気回復のための米ドル安は常に発令可能→円高。 景気回復を見てからの米ドル高→円安。

他にも数え切れない程の要因はあるが、このたびの人民元の切り上げも含めて、日本が影響を受ける問題は山積されており、中長期的も円高・円安を語ることは容易ではない事は確かである。単純な為替の売買に余りにも多くの材料と思惑があるため、思考錯誤のくり返しではあるが、複雑化するのは市場参加者自身でもあり、常に単純発想で臨むことが大事であろう。

近い将来心配されるのは消費税の切り上げによる景気低迷の円安。そして遠くはない少子高齢化による円安となるのだろうが、ユーロドルの誕生以来、乱高下を繰り返してきた為替相場であるが、ここに来て人民元の切り上げと実質的な変動相場への移行が実現されつつあり、そしてユーロドルが米ドルに次ぐ第二通貨としての存在が明確になり、必然的に米ドル、ユーロドル、そして円の主要3通貨の相互バランスが取れ始めた段階とも言えるのではないだろうか。
それでも
目立ちたがり屋の当てずっぽうな発言が続くのが為替の世界であり、ドル円が80円の円高、150円の円安とトンチンカンな予想をする人もあとを絶たないのが為替相場の真実とも言える。

次回は円高論者・円安論者の長所と短所を予定しています。


円高論者 vs 円安論者 V

長所と短所

極度の円高がバブル経済を生み出し、バブル崩壊にも繋がったとも言えます、それでは円安になれば再び高度成長が訪れると信じている人も少なからず居ます。
確かに、円安の効果は輸出産業を助け、国内の景況感も高まリ、給与所得も増え、物価上昇、金利上昇、とももなれば一時的には不動産投資も勢いを取り戻すが、バブル時の異常な高値に復帰する事は不可能と見るのが妥当である。反面海外の投資家にとっては魅力のない円ともなるわけです。日本にむけての投資意欲が減退することは株の急落につながり、不況感が再び訪れることになる。おそらく円安になってもアメリカとの貿易摩擦が再燃することは間違いなく、超円安にはならない構造となっているのが現実である。
バブルの崩壊を為替に結びつけることは、今だからこそ言えるが、1995年の超円高79円75銭に達したときはバブル崩壊が始まっており、円高に浮かれた時代はアメリカの策謀とも言えるが、夢を見続けた代償としては、次の世代まで長引くことが必至であろうが、痛い目を見なければ日本経済を語れないところまで蝕まれていたのがバブル経済の実体ともいえる。
日本政府の政策として円安を掲げる方も多く見られるが、為替が経済をリードするのではなく、経済の復活と景況感が株高・円高・金利高を生み出すものであって、決して為替主導的な経済回復はありえない。たとえバブル時のような資産インフレが再び起きたとしても、円安によるものではなく、魅力ある日本経済が復活すれば、自然と円高という概念が湧き出るものである。戦後60年における、為替の変遷が円高としか捉えられず、為替による操作で経済回復は望めないところまで来ているのが現状であろう。
今の110円レベルが円高と言ってよいのだろうか、それともまだ調整段階の円安とも言えるし、米国主導の為替である限りは、米国人にとっては米ドル高が重荷になり、ユーロ圏でも同様に極端なユーロドル高はユーロ圏の成長を阻害するとなれば、日本国だけの円高・円安にこだわる時代は終焉に近くなっているのだろう。
まして、中国の台頭が為替相場の根源を揺るがす勢いもあり、現状の110円台レベルが高いか安いかの論議は余り意味がないのであろう。それだけ為替の落ち着きどころが難しく、我々当事者を悩まさせるところでもあり、専門家でも理解できない現象が為替相場には起こり得る。
相場の世界でも最も簡単で、誰でもが参加可能な相場が為替相場であるが、底はかなり深い代物である。時には無限とも思える宇宙でもあり、常にブラックホールを探し求め続けるのような世界とも言える。
売買と言う単純作業がより複雑化していることに気がつかない面も多くみられ、あれこれと分析しても結果が伴わないことが多いのも事実であろう。



円高論者の声が大きくなる時は、確かに為替経験者に良く見られる傾向である。別に過去の円高局面に捉われていなくても、短期の投機目的には正解率が高い。
一方、円安論者は為替知識はそれなりにあるが、実践経験が乏しいケースが多く、学者的な発想が多く見られ、数字を掲げることが自己満足の世界になる。為替の売買には向かないが長期トレンドとしては耳を傾けることも大事である。

現状では米国の双子の赤字が円高論者を増加させているが、金利差拡大では円安論者に軍配が上がり、基本的には日本主導のもとにしてどうにかできる状況ではない。まして日銀介入ごとき操作は人民元の台頭とともに単独行動では出来にくい状態である。円安にしたければ、手持ちの米国債の売却しかないが、出来ない相談である。

為替に携わる関係者は中立的な立場で論評するべきであるが、円高論者も円安論者も自己中心的なポジショントークと化してしまうのが実体である
まずはじめに円高論者の主な傾向を上げると次の5通りが考えられる。
1)円高が輸出企業の低迷につながり、今日までの経済成長にこだわる古い人間、円安にしか日本経済

1)本の読みすぎ、ろくにアメリカ経済の実体も知らないのに、反アメリカ的発想があり、アメリカ経済の破綻を信じる人たち。
2)へそ曲がり的発想。第三者が円安と唱えれば、逆の円高を固持したがる強情型 為替経験者に見られる。
3)

円安論者 V
本文は宝島にも掲載された部分であるが、少しばかり、皮肉めいた文章でもありますが、近からずとも遠からずと思われます。

独断と偏見ではあるが、主たる円安論者の傾向をあげると以下の5通りのケースが想定される。

1)過去妄想型 −−−一度は円安で名をあげた人が円高局面では過去の栄光にすがって自問自答する姿が見受けられる。金融機関のディーラーは短期トレーディングが主体であり、5分後には円高から円安に方向を変えるのが宿命であるが、著名な経済学者、経済評論家にとっては一度唱えた円安を否定するわけには行かない。
2)末期症状型ーーーーー方市場では慣れきった円高予測では誰も評価も相手もしてくれない。サプライズ効果を期待すれば、円高よりは円安説のインパクトは絶大。こじつけの円安論に終始する傾向がある。過去のデータを円安論に結びつける末期的な症状とも言える。

3)業者セミナー優先型ーーーーー
外国為替証拠金の誕生以来、顧客獲得のためには円安論者が歓迎される傾向が強い。材料探しに没頭するあまり、円安論者になりやすい。為替評論家ではなく業者と癒着した背景が円安論を優先させられる。実務経験がなく、作られた経済評論家でもあるが人気は高い。

4)バブル待望論型 −−円安が日本経済を救うと未だに信じている人、そしてバブル経済の復活をこよなく愛している人。 為替の実務経験が乏しい円安願望論者。

5)オタク的発想型ーーーテクニカル分析による弊害も忘れてはならない。本来は株式相場に適用されたものが市場心理の面からも為替市場に進出、アナリストも為替ディーラーもテクニカル分析に頼る傾向があり、チャート分析は無知な市場関係者には説得力の点では効果抜群。テクニカル分析に没頭するあまり、本来の為替論理から逸脱。支離滅裂な結果も多いが結果には無頓着である。

 世間で騒がれるほど米国の双子の赤字に米国自体が懸念を示していない。そして赤字削減も改善傾向にあるが、恒常的な削減策もない中での米ドル高にも一抹の不安が生じている。当面は中国人民元への切り上げ圧力が増し、米欧の円高圧力に拍車がかかるのは否めないが、

人民元の切り上げは中国の国際化には必須条件の課題でもあり、避けては通れない問題であるが、現状の為替メカニズムと金融政策では中国政府のコントロールは不十分であるため、見切り発車となれば、為替相場に対する影響は計り知れないものとなる。今後中国政府の外貨準備高が示すようにユーロドルと米ドルとの選択肢も大きく影響するだけに、人民元の切り上げに急ぐ米国にとってもメリットばかりが享受されるわけでもない。米ドル離れに拍車がかかることも想定すれば利上げが常套手段になるが、強い米ドル政策しながらの舵取りは困難を極めることは確実である。人民元の切り上げ説が存続する限り、もう一段の円高は避けられない情勢となるが、米ドル売りが加速することはないが110円台からの上昇にも限界が見えて来るだろう。
少子高齢化と消費税の切り上げが円安局面をもたらす確率は高いが、日本が体質改善を計るためには積極的な円高を受け入れることも潤滑油としては大事な要素でもあるが
極端な例であるが、貿易黒字から貿易赤字国への転落になれば円安論者も浮かばれるのだろうが、適度の円安は受け入れられても、超円安がもたらす日本経済への影響は計り知れない。現状では円高論者が現実的と言えるのではないか。。






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